日本学術振興会 基盤研究S 課題番号25220403

プロジェクト概要

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福島大学うつくしまふくしま未来支援センターのメンバーが中心となって申請した科学研究費補助金 基盤研究(S)が採択されました。基盤研究(S)はこれまでの研究成果を踏まえて、さらに独創的、先駆的な研究を格段に発展させるために設けられている研究種目です。基盤研究(S)は、科研費の中でも採択率が低い研究種目ですが、今回の採択によって「震災復興学」確立の重要性が改めて認識されました。
本プロジェクトの活動目的は、「支援知」を研究に生かし、震災復興学を通じて世界の平和と未来の地球に貢献することです。東日本大震災は、地震・津波・放射能汚染が同時に発生した、人類史上類を見ない巨大複合災害でありますが、日本以外の原発保有国等においても、今後、同様の複合災害が発生することが懸念されます。そこで本プロジェクトでは、過去に大きな災害を経験した地域の研究者と協力しつつ、復興支援と同時に復興プロセスを記録・体系化し、「震災復興学」の確立を目指します。

プロジェクトには研究代表者の山川充夫特命教授(前FUREセンター長)を中心として、福島大学および帝京大学の研究者が参画しています。それぞれの専門は多岐にわたり、地理学、法学、社会学、経済学、放射線環境化学等、非常に幅の広い布陣です。このような研究チームを組むことができた背景にはFUREが持つ復興支援の多様性・多面性があります。
初年度である2013年度は東日本大震災のみならず、日本・世界の災害現場を広く視察して災害の実態と復興に関する「知」を集め、さらには各地の研究者および復興担当者らと交流を結ぶことに成功しました。プロジェクトは初年度を終えましたが、「震災復興学」確立に向けた研究は準備段階をすでに完了し、本格的に始動しています。皆さまからのご支援も賜りつつ、プロジェクト成功のため、チーム一丸となって研究をより推進させていきます。

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本研究プロジェクトの研究組織は上図のようになっていおり、プロジェクトは研究を推進する「研究組織」と各研究チーム間の連携や事務手続きを円滑に進めるための「研究事務局」から構成されます。なお、本研究プロジェクトでは瀬戸真之(地理学)と堀川直子(社会学)とを研究員として雇用し、本研究プロジェクト専任の研究員として研究に参画し、プロジェクトを推進しています。また、澤口明子を教務補佐員として雇用し、主として経理関係に関わる事務や研究補佐(インタビュー成果の整理など)に従事しています。研究は産業復興支援チーム、研究計画チーム、地域コミュニティチーム、災害予測・防災チームの4体制で進め、それを研究代表者である山川充夫が統括しています。

 産業復興支援チーム

(1)主に福島県内での第2次産業・第3次産業を対象に、地域ごとの被害状況ならびに復興状況を把握し、地域ごとの特徴を明らかにしつつある。(2)過去甚大な被害を受けた被災地での産業復興プロセス明らかにした。それを元に、(3)復興過程のモデルを試作し、国際会議等で発表しています。

 

地域計画チーム

(1)広域的・長期的な避難生活を送る福島県民の居住地移動を継続的に捉えるとともに、(2)従前地への帰還に適用可能な地域計画技術の構築を進めています。

 

地域コミュニティチーム

(1)避難生活の長期化による避難生活者を取り巻く人間関係や行政機関等との関係性の変化、(2)それが避難生活者の生活再建にかかる意思決定や各種取組の具現化といった生活に及ぼす影響についてインタビューやアンケート調査を中心に社会構造的な解明を進めています。

 災害予測・防災チーム

(1)福島県ならびにその周辺地域で今後発生が予測される自然災害とその被害の想定を進めています。(2)世界の巨大災害発生地域(中国四川省、インドネシアなど)の研究者と災害復興のあり方についての情報を収集した。さらに体系化された震災復興モデルを世界へ発信し、(3)東日本大震災の被災者が自然災害や放射能に関する正しい知識を持って復興に向かうための防災・放射能教育などを行っています。

 

震災復興学とは震災やその後の災害復興に伴って生じるさまざまな事象を科学的に認識・分析し、現在あるいは未来の災害復興をより良いものとすることを目的として、最終的に世界の平和と発展に寄与しようとするものです。産業復興支援チーム、地域コミュニティチームは人間が生活するために不可欠な産業と地域コミュニティ、すなわち被災地の人間生活を取り巻く環境の視点から震災復興学の確立に寄与している。地域計画チームは未曾有の大災害である東日本大震災を例として長期的・広域的にどのような施策をとるべきか、復興後の地域像はどのようにするべきか等、時間的・空間的にマクロな視点で復興を捉えることに成功し、震災復興学の確立を目指しています。災害予測・防災チームは近い将来想定される大災害について世界中の地域を対象として情報を収集した。この成果から原子力災害をはじめとするさまざまな災害の防災教育の研究も担当し、震災復興学の確立を目指しています。

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